花豆を煮ました。昨秋、知人からお土産に頂いたもの。健診で中性脂肪の値を注意されたので、植物性蛋白質の摂取に努めることにしたのです。大粒で、藤色とベージュの中間くらいの地色に黒い斑が入り、1粒ずつ模様が違っていて、木彫品のような豆です。硝子瓶に詰めるか、笊に広げてインテリアとして眺めたい気がします。
調べてみると、メキシコ原産で、幕末に観賞用として輸入され、明治頃から食用に栽培されるようになったらしい。そう言えば近年、北海道や長野・群馬を走る車窓から、大きな朱色の花をつけた豆が栽培されているのを見かけて、何だろう?と思っていたのがこれでした。さぞかし大きな莢でしょうね。
さて、こんな大きな豆は煮たことがないので、エノキさんに相談しました。早速、郷里のお母さんに電話をかけて教わったらしい。洗って1晩水に浸け、水を切り、ひたひたの水に強火で煮こぼします。次に豆300gにつき水6カップ、煮立ったら弱火にして、柔らかくなるまで煮ます(差し水をすると豆の腹が切れる、混ぜると崩れるので注意)。その後砂糖(豆と同量)、塩少々(好みで醤油小匙2分の1をも)を加え、10~15分弱火で煮る(調味料を入れたらそれ以上柔らかくはならない)、という手順です。
我が家では、味付けする前に3分の1ほど取り分けました。甘く煮た方はお茶請け、または煮汁ごとヨーグルトに混ぜます。味付けしなかった方はまず、刻んだベーコンと共にコンソメスープの具にしてみました。洒落たスープになります。夕食のおかずには、剥き海老と一緒に煮ました。豆からだし、海老から塩味が出るので、味付けはだしをちょっと足すだけ。美味でございます!(酒肴にも向く)。少し残して汁に水と塩を足し、翌朝のスープに。これには、海老の腥さを消すために黒胡椒をたっぷり振ります。