ウィルス

新型コロナウィルスで人間界が右往左往している一方で、鳥インフルエンザが大流行しているようです。ニュースでは軽く○万羽処分、と報じられますが、彼らも生命あるもの、心が痛みます。発症していない個体も殺処分されるのは、人に飼われているからの運命なので、申し訳ない気がするのです。しかし野生の鳥からもウィルスが伝染る以上、どうしようもないのかもしれません。

分断された朝鮮半島を歌う「リムジン河」という歌の中に、鳥は自由に往き来するのに、という詞があって、かつて、その箇所を歌う度に胸が痛んだことを思い出します。日本海側では、大陸から渡り鳥が飛来するのが長い冬の始まりで、国際化などという用語が使われるずっと前から、世界はつながっている、と実感させられる風景でした。

植物の世界にも侮れないウィルスがあって、梅林で有名な青梅では泣く泣く伐採処分が行われ、近年、ようやく新しい苗木を植えることができるようになったらしい。我が家でも、冬の間楽しませて貰ったパンジービオラの葉が、5月に入ると白く粉を吹き、ミニバラに伝染してしまうのは、鉢の土に棲息するウィルスのせいだと分かったのですが、土を完全に消毒することはできないので、ミニバラ栽培を諦めました。

ワクチン接種が始まればウィルスは制圧できる、かのような期待が大きくなりすぎるのは危ないと思います。接種の優先順位が、①医療関係者となっているのはいいと思いますが、②高齢者 ③基礎疾患のある人 となっているのは疑問です。動きまわる人、不特定多数の人と接触せざるを得ない人が優先でしょう。②には介護関係者と基礎疾患のある人、そして高齢者の中で出歩く必要のある人を挙げるべきなのでは。高齢者一般は③でいい。65歳以上の治験数が少ないという問題も、指摘されています。