信濃便り・落葉篇

長野の友人から、メールが来ました。もう落葉が進んでいるようです。東京では、銀杏の葉が散り始めてはいるものの、黄葉は未だで、大半の並木は青いままです。

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信濃の晩秋

象山神社脇の歴道に面して古い屋敷があり、数年前に長野市に寄贈されましたが、利用に関する構想は未だ聞こえてきません。早急に修繕したいのはやまやまでも、財源の事情があるようです。今年春、松代藩文武学校の修理が終了し、10月1日から公開を開始しました。修理にかかった期間は10年。また、城周辺では三日月堀の復元作業が進行中です」とのこと。東京なら、住人の気配が弱ればすぐに不動産屋がうろうろし、取り壊してビルが建つところ(我が家の近辺でも、塀越しに庭木の季節を眺めさせて貰っていた家が、つぎつぎマンションになりました)。

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真田公園の落葉

「真田邸の隣にある公園は、すっかり落葉しました。コロナ感染が増えて、県北部地域は、県独自基準の警戒レベル4になりました」ともありました。所用で上京した時は、まっしぐらに帰り、帰宅後直ちに着衣すべてを洗うそうです。

経済指数を上げ、五輪を是が非でも開催する、そのために払う日常の犠牲は、目に見えるかたちになりませんが、私たちはただ待つことしかできない。せめて来年の秋には、誰にも指図されない、キャンペーンではない旅が、可能になっていますように。