クリスマスデコレーション

終日、図書館に籠もって、ひたすら写本をめくりました。善本かどうか、古い本かどうかよりも、書写の跡、筆遣いに眼を凝らして、どういう所存でこの本を写していたのかを知ろうとしました。およそ6時間半、世界で何が起こっているかも忘れるような一日でした。神田川沿いの街路樹が綺麗に紅葉しているのが、窓から見下ろせました。

昼食の間も、この共同研究の中間報告をどういう形にするか、もっと射程距離を伸ばすにはどうしたらよいかを話し合いました。いきなり結論は出ませんが、今までの調査で得られた知見をいちど公表してみようということで、調査終了後、研究報告会のタイムテーブルを相談しました。

 2月23日(日)10:30~17:00 法政大学市ヶ谷キャンパス 

 源平盛衰記の展開と流布についての研究会(主宰:岩城賢太郎) 来聴歓迎

 発表者や題目については来年1月、本ブログのお知らせコーナーに掲載予定です。

プログラムの大概が決まったところで、互いの近況を話しながら夕食を摂りました。最近の入試制度や公務員の雇用事情、出版業界の噂、研究会の動向、古書市場のことなどのほかに、親知らずを抜くのに全身麻酔をかけた話(口腔が過敏なのだそうです)、救急病院で大晦日に疣の手術を勧められた(当直医がたまたま皮膚科だった)人の話、腹部の手術前検査なのに脳のレントゲンを撮られた話(主治医が電子カルテの入力操作を誤ったのです。あわや開頭手術になるところだった)も出ました。

よいお年を、よい研究発表を、と言い合って別れました。街のあちこちにクリスマスデコレーションが燦めいていました。