公孫樹並木

速達を出しに本局へ出かけました。雨をたっぷり吸った舗道は黒光りして、空気が冷たい。用が済んで、ふと公孫樹並木を見る気になり、遠回りして東大の正門を入りました。みごとに黄葉していました。毎年、春先にはほとんど棒杭のように剪定してしまうのですが、今は時計台が見えなくなるほどの黄色いトンネンルになっています。地面にも堆く積もり、濡れているのも構わず子供を座らせて写真撮影する親子や、犬を散歩させる女性などで賑わっています。

濡れ落葉で足下が滑りそうなので、並木を潜るのはやめ、赤門に向かって歩きました。大学直営の売店が開いていたので入ってみました。独法化されてから、大学のブランドグッズで稼ごうとしているようですが、べらぼうに高い(日本酒の2合瓶が¥2100!)のと、ロゴがどうにも野暮ったいので何も買う物がありません。辛うじてヨーグルト(ネーミングは「研Q室ヨーグルト」。美味しそうな気がします?)が普通の価格だったので、そう言えばこの前連れと来た時は、連れの分までで売り切れになったのを思い出し、買ってみました。

裏道を通って、マンションの植え込みの囲いに腰を下ろして休んでいる犬連れの老人を見かけました。我が家は猫しか飼ったことがないので、犬の感情はよく知らなかったのですが、最近のペット番組ブームで、何だか犬の表情が読めるようになってきました。信号待ちの間、気まぐれな女主人に引っ張り回されてとまどう犬、すぐ休みたがる老主人をいたわるように待つ犬・・・動物の方は一所懸命なのが、可哀想でもあり滑稽(何も気づいていない人間が)でもあります。

帰ったら、未だ5時前なのに真っ暗でした。