ジャム

今朝は新しいジャムの瓶を開けました。ココナッツのジャムです。大手スーパーでジャムの棚を物色していたら、カヤジャムというラベルが目に入り、榧の実(北原白秋の詩が童謡になっていますよね)で作ったのかと手に取ってみたら、ココナッツジャムだそうで、輸入元の説明には「ココナッツミルクと卵に砂糖を加えて作るシンガポール名物」とあり、「焼きたてのトーストにたっぷり塗ったカヤトーストは、現地では朝食やブランチで珈琲と共に」云々と説明してありました。

どんなものだろう、と蓋を開けて1匙嘗めてみると、見かけも味も弊国のきんとんそっくりでした。正月料理に応用できるかな、とふと考えたくらいです。ヨーグルトに混ぜて食べることにしました。ココナッツミルクは現地で飲んだことがありますが、青臭くて、あまり好きにはなれませんでした。

運動不足と加齢のせいで、選べるものが極端に少なくなりました。酒も甘味も、油物も・・・せめて毎朝のヨーグルトに入れるジャムくらいは、夢のある、珍しい物を選びたい。いろいろ試してみました。薔薇のジャムは真正の物はべらぼうに高く、桜花ジャムの材料一覧を読むと、林檎ジャムに少々花弁を加えているらしい。石榴ジャムと銘打つ物も、混ぜもののようです。カシスとかフランボワーズとか、外国小説に出てくる名前に惹かれては買ってみています。ルバーブも試してみたいのですが、繊維だらけだったらどうしよう、と手を出せずにいます。

最初に単著を出した時、鳥越文蔵氏からお祝いを頂きました。デパートから配送されてきた箱を、てっきり酒だと思って開けてみたら、ジャムの詰め合わせでした。未だ一人前とは思われていないんだ、と肝に銘じたのを思い出します。