源平ナイト

同期の小島孝之さんから、しばらく別府の別宅(温泉掛け流しのマンションだそうです)に行っていた、とのメールが来ました。夫婦で赤間神宮の「源平ナイト」を観に行ったとのことで、写真が添付されていました。

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赤間神宮の源平ナイト

そう言えば、地元劇団のミュージカルが秋の夜に行われることを、名誉宮司の水野さんから聞いたことがありました。NHKエンタープライズが、平家物語のオペラを作曲したから赤間神宮を舞台代わりに公演したい、ついては¥何百万負担せよ、と言ってきたこともあるそうで、広前の石段は舞台装置として創作意欲をそそるのかもしれません。

赤間神宮では、GWに壇ノ浦合戦と花魁道中のイベントがあります。海上に船団を出して合戦を再現し、零落した平家の女房たちが遊女となって生き延びた、という伝説に基づくパフォーマンスで賑わうのです。秋の例大祭には雅楽が演奏されます。いずれも地元の業者団体、町内会などが総出で協力し、宮司はその連絡・調整で年中忙しく奔走しています。昨年、水天門が有形文化財に指定されました。

下関はもう遠く、遠く感じられます。この半世紀、長門本平家物語の調査に独りで、また村上光徳さんと撮影機材を抱えて、あるいは院生を連れて、千明守さんの共同研究で等々、何度もお訪ねし、いつも親切にして頂きました。境内から見る関門海峡は、素晴らしい眺めです。大きな船がつぎつぎに往き来し、巨大な入道雲が水平線から湧いてきます。もう一度行きたい、とつよく思いました。軍記物語講座第2巻を出す前には、ぜひ。