風害

台風15号の影響は我が家では大したことはなかった、と思っていたのですが、今頃になって菊や日々草の一部が枯れ始め、よく見ると、根こぎにぐるぐる吹かれたらしく、茎の根元が潰れたり、根が浮き上がっていたことが判明、彼等も苦しかったんだなあと思いました。おまけに塩害なのか、菊の下葉は見苦しく枯れて行き、葉の表面に痣のようなむらができています。

さすがに夜は、虫の声が部屋まで上がってくるようになりました。友人知人から、長野の葡萄や日光の瓜漬、取手の漬物などの秋の実りが届き、我が家の仏壇は秋色で賑わっています。そろそろ栗のお菓子が出るかなと物色しているのですが、未だ早いらしい。マロンパイを買いに西片町まで行ってみましたが、アップルパイしか出ていませんでした。でもシナモンと洋酒の効いた「おとなのアップルパイ」は、やはり秋の味です。

露地植えのムスカリはもう芽が出ているので、我が家も掘り上げておいた球根を植えました。売れ残りを買ってきた矮性鶏頭の苗は、失敗したかなと思っていましたが、風に倒れず、元気に伸びてきて、茂りすぎた葉の中からやっと花穂が自己主張し始め、一安心。萎れた菊は仕方なくばさばさ剪って、小さな瓶に挿しました。初めは葉の色も悪く、不機嫌でしたが、この数日、粟粒のような蕾が頭をもたげてきました。咲くまでは茎が保たないでしょうが、取り戻せない不運は諦めて、いま出来ることからがんばろう、という彼らの姿勢に思わず共感し、毎朝水を替え、窓辺で日に当てています。