紅葉狩り

郵便局へ行くついでに長泉寺の境内へ寄りました。例年、春に桜を楽しませて貰うので、六地蔵の御前に、我が家で育てた菊の鉢を置いたのです。咲いていなかったら交換しなくては、と見に行ったのですが、ちゃんと咲いていました(この菊はもともと、山門の下に咲いていた小枝を1本失敬して、挿し木で増やしたもの。その後、もとの株は引き抜かれてなくなりました)。庫裡にある櫨紅葉が綺麗なので、葉柄ごと拾って帰りました。

裏道を回ると、あちこちの満天星やブルーベリー、桜、水木などの紅葉がけっこう楽しめます。梔子の実が黄金色に熟れているのが目立つように、葉を毟ってある家もありました。我が家の梔子は八重咲きなので実がつかないのですが、2度楽しめるのもいいなあ、と立ち止まって眺めました。

本郷通りの公孫樹並木の色づき具合は、木によって遅速まちまちで、もう裸木になったのもあります。今年は南天が、花の時季から豊作らしいと思って見ていたのですが、たしかに房が大きい。ピラカンサスやコガネモチの実も赤くなりました。

のんびり歩いているように見えたのか、地元の人か、と呼び止められ、この辺にかつて大きな木造のアパートがあったはずだが、と訊かれました。裏通りは案外、建て替えが頻繁なので、この10年で随分変わりました、と答えておきました。初老の男性でしたが、学生時代に下宿でもしていたのでしょうか。休日にはカメラや地図を持ってうろつく人も多い。

朝刊のない日は気が楽です。かつて、新聞は読まない、と公言して物議をかもした首相がいましたが、立場を変えれば気持ちは分からないでもありません。今は読むのにつらい記事が多すぎます、民にとっては。