平成30年度奨学生

今年度の松尾金藏記念奨学基金の受給者が確定しました。継続者9名(博士課程5,修士課程4)のほか、新たに12名が決まりました。新規採択者の研究テーマは以下の通りです。( )内に専門分野をキーワードで示しました。

博士課程4名:

来迎芸術論再考―法華寺蔵〈阿弥陀三尊及童子像〉を中心にー(人文科学)

病気の子どもの家族のPsychological work と Biographical work(人間発達科学)

造形の考察に基づいたホイッスラーの国際的評価形成の過程の究明(美術)

多文化社会アメリカとエスニックタウン―サンノゼ日本街を事例に―(地域文化)

修士課程8名:

「異国日記」の史料学的研究(地域文化)

本の学校における「言語教育」のあり方と可能性(地域社会)

洋画家中澤弘光に関する研究(比較芸術)

ボーモンとルソーの思想から見る18世紀フランスの教師と社会(西洋史

近現代における「神道」概念の変遷(人文社会)

清仏戦争時の清朝外交政策決定における地方官僚の役割とその影響(比較社会文化)

〈ボルデスホルム祭壇〉における中世とルネサンスの統合の問題(美術)

現代日本における「障害者」への態度に関する基礎的検討(教育学)

来年度応募したい方は、論集『明日へ翔ぶ―人文社会学の新視点ー』(風間書房)の巻末にある「あとがき」と本基金設定の趣意書を一読して下さい(募集先の大学には既刊4冊が寄贈されています)。本来、この基金リベラルアーツの重要性に鑑み、人文系の大学院生を支援する目的で設定されました。それゆえ「将来の日本に役立つ」という学問内容は、幅広くイメージされています。基金の詳細については、三菱UFJ信託銀行(リテール受託業務部公益信託課)のHPを参照して下さい。

なお受給者で結成された同窓会「明翔会」があり、学際的な交流や研究報告会が行われています。