納税者の意地

所得税を納めました。久しぶりに還付でなく納付だったので、朝、緊張して銀行へ出かけたのですが、手続き書類の一部を忘れ、一旦帰宅しました。ちょうど正午のニュースで、財務省の書類書き換えが報じられ、納付期限は15日なのですが、ぜったい今日中に納める、と決意して、また出かけました。国有財産を不当に、不明朗に売った話がこれ以上大きくなると、納める気がなくなりそうだからです。

友人も、年金所得だけなので本来なら確定申告はしなくてもよかったが、電子申告をしてみたら数千円の納付という回答が出たので、意地でも納めると言っていました。納税者の意地―誰が主権者なのか、分からせてやる、といった気分でしょうか。馬鹿げているようですが、国民はこんな気分で税を払っているのです。

これ以上、こういう事件で官僚を潰すのはやめて欲しい。もとはと言えば、筋違いの口利きをした人、それを利用しようとした人々、それを「忖度」した者たち(結局は保身のため)の心得違いです。庇いようはありません。許せないのは、何とか国民をごまかせると考えていることです。

元来、官僚と政治家は、異なる立場から同じ問題を解決していく関係にあるはずです。政治家も官僚もその立場を忘れてはいけない。詳しくメモっておいた現場の人は、それなりの役目に忠実だったために苦しくなってしまった。あってはならないことです。