沈丁花

郵便局へ用足しに行ったら、児童公園の植え込みの沈丁花の蕾が目につきました。庭木にもはやりすたりがあるようで、一時期はどこの垣根にもあり、一期校の入試の頃(3月上旬です)咲き始める花でしたが、今は珍しくなりました。

高校2年の時、部活でいわゆる追いコン(追い出しコンパ)をやることになり、おにぎりパーティを企画しました。勿論、自分たちで、家庭科教室で握るのです。それだけではつまらないからと、ご近所へ、芽の出始めた柳の枝と咲き始めた沈丁花の枝を貰いに行き、笊に飾りつけておにぎりを盛りました。いま思えば、突然訪ねてきた見ず知らずの高校生に、快く庭木を剪って下さった方は偉い。

3年の時にはクラス会で、¥50以内のプレゼントを交換する企画がありました。当時流行ったカリプソに合わせてプレゼントを手から手へ渡して行き、曲が止まった時に手にある品を貰うのです。私は何を貰ったか忘れてしまいましたが、一番羨ましがられたのは、男子が昼休みによく買い食いしていた(学校からは禁止されていました)肉屋のコロッケ10個(店がおまけしてくれて11個包んであった)でした。ほかほか湯気が立って、いい匂いがしていたのを今でも覚えています。

あの頃の食物への愛着心は、今となってはほほえましく、ちょっぴり恥ずかしくもあります。