やまぼうし

新しくなった児童公園に、区がヤマボウシの木を植えました。樹下に赤い実が落ちているので拾ってみると、外観は茘枝のようですが、ぶかぶかした果皮の中にねっとりした黄金色の果肉が入っている。食べられるかも、とひらめき、1個持って帰ってネットで調べたら、美味しい、ジャムにもなる、とあります。さっそく洗って食べてみました。野生の青臭さはあるもののみずみずしい甘さで、種子が1つ出て来ました。ちょっとざらつく食感がありますが、子供の戸外のおやつにはなる。

ついでにイヌビワをネット検索したら、これもジャムにできる、とあります。この辺ではあちこちにあって、邪魔者扱いされている木です。無花果の仲間だということは知っていたのですが、先日1個食べてみたところ、甘さが薄く、食用にはならないと思っていました。これでジャムを作るには、よほどたくさん集めないといけません。

鳥たちが運ぶのか、イイギリやミズキ、櫨、それから桐の木の実生が道路脇のあちこちに芽を出します。桐の実は油が多く、イイギリやミズキは赤いつぶらな実が美しいのですが、これらは鳥にならないと食べられない。

椎の実が食べられることはこの頃知られていないようですが、子供の頃、祖母が焙烙でゆっくり炒ってくれました。殻を剝くと、白くてうす甘い果肉がちょっぴり入っています。子供心にも、手のかかる割にちょっとしかない楽しみなんだなあと思いました。名古屋の桃巌寺の塀沿いには、ざくざく積もるほど椎の実が落ちていたことを思い出します。地球の砂漠化を防ぐために、椎の実や団栗を苗木に育てて送り出す運動があるのに、勿体ないなあと思いながら通っていました。