四苦

旧友と病院で落ち合って食事をしました。私は午前中眼科を受診、彼女は午後から昨秋受けた大手術の1年後健診で、同じ病院へやって来たのです。話題は介護のこと、健康のこと、フレイルと健保政策の関係や良医の条件、そして期日前投票や林檎の収穫作業などで、我ながら老後に入ったのだと実感しました。勿論、合間合間に風刺やブラックジョークが混じるのは昔通りでしたが。

介護の専門家から、子供でも認知症老人でも一発で笑顔にさせる必殺技を習ったというので、教えて貰いました。頭にタオルか手ぬぐいを畳んで乗せ、そのまま「コンニチハ」とお辞儀をする(頭から乗せていた物が落ちる)と、相手は必ず笑ってくれるそうです。試してみようと言ったら、場所を選んでやるように、と注意されました。介護や保育の世界の知恵というものがあるんだなあ、と感心しました。

仏教で言う四苦(生老病死)が身近で廻っていることが、実感されるようになってきました。若い頃はまるで意識しなかったのに。友人と別れて、処方箋を持って眼鏡屋へ行き、度数を下げた近眼鏡を注文しました。街は冷たい雨で、昭和46年以来の寒さだったとニュースが報じていました。