益子

益子参考館へ行きました。亡父の愛玩していた濱田庄司の作品を受け入れて戴き、新収蔵展をして下さっているとのことで見に行ったのです。濱田庄司壮年の作品は、意外にも館の収蔵品が少なかったとのことで、喜んで頂き、丁寧に陳列して頂いていて安堵しました。そしてさらに意外だったのは、「使われていたのでつやがある」と言って下さったことです。美術商などは「使用痕」と称して嫌うのですが、窯元の眼からはただ保存されてきただけの器はつやがなくなるが、使ってきた物はいきいきとしたつやがあるとのことで、我が家ではジョッキでも皿でも日常の食卓で使っていました。大皿には正月の蜜柑や林檎を盛り、角鉢には夏の冷や奴を、黒い小皿には雲丹を1口載せて酒宴の最初に出しました。

器物たちも落ち着くべき場所へおちついて、これからは静かな余生を送れることと思います。雨に濡れた林の中の参考館は、木と土の温もりにつつまれて、紅葉が少しずつ始まっていました。

f:id:mamedlit:20171017183138j:plain

f:id:mamedlit:20171017183309j:plain

f:id:mamedlit:20171017183052j:plain

 

 

f:id:mamedlit:20171013221357j:plain

 

新収蔵特別展は、益子参考館内濱田庄司館(栃木県芳賀郡益子町益子3388)にて 

12月17日まで(月曜休館)9:30~17:00開催されています。