柚子100%

隣町まで冬のパジャマを買いに出かけました。ついでに区役所のエコポストへ、もう似合わなくなった夏物を投げ入れ、大手スーパーの食品売り場に寄って柚子100%の小瓶を探しましたが、置いてないということでした。去年はブームでしたが、一時の流行だったのですね。常備調味料として重宝なのですが・・・

「桃栗3年柿8年」と言いますが、続けて「柚子の莫迦11年」とも言うそうで、柚子は栽培しても採算がとれないものとされてきました。数十年前、山口県の青年商工会議所が山に柚子を植え、地産興業を試みていた頃のこと―ある晩、父が柚子の絞り汁の1升瓶を持ち帰ってきました。ラベルも説明書もありません。どうしたのかと訊くと、ちょっと前、仕事上のパーティで会った山口出身の知人から、しきりに柚子の話を聞かされたが、互いにグラス片手の話、相槌は打ったが内容は忘れてしまった、今日、その知人がやってきて、「おい、こないだ話したあれだ!」と、机上にどんと置かれたので、聞き返すわけにも行かず「あああれか!」と言って貰って来た、という。柚子の絞り汁1升なんて、初めて見る物です。どうしていいか分かりません。せいぜい鍋物のポン酢くらいしか使い道を知らず、酢の物にするには癖が強すぎる。風呂に入れてみたり(?!)しましたが、結局数年かかって消費しました。その後、1合瓶と2合瓶にしゃれたラベルを貼って、商品化されました。

ちょっとずつ飲むと健康にいいそうで、今思えば蜂蜜でも入れて毎朝飲めばよかったのでしょう。我が家ではそういう先端商品が時折持ち込まれ、後日、ああ、あれか!と納得したりしました。

街はハロウィンにかこつけた宣伝が始まっていて、南瓜だらけ。空心菜(塩と胡麻油で炒めると美味しい)や、むき栗(鶏肉と煮付けると美味しい)、トレビスやルッコラ(サラダの目先を変えてくれます)を買って帰りました。