アメリカン・チェリー

黒っぽく熟したアメリカン・チェリーが店に出ています。一年中出回っているような感じですが、噛むとぷつっと音がしそうに果肉の充実した、旬の季節があることを知りました。子供の頃読んだ「トムおじさんの小屋」(アンクル・トムズ・ケビン)に、主人公のトムが、いつもポケットにはさくらんぼの種に彫った玩具を持っていて、泣いている子供をあやすとありました。当時、日本のさくらんぼは小さくて、あの種に彫る玩具なんてどんなものだろう、と不審に思っていましたが、後にアメリカン・チェリーが輸入されるようになって、納得しました。

しかしこの頃は品種改良が進んだのか、アメリカン・チェリーの種も小さくなり、日本の桜桃は実が大きくなりました。種の大きさはあまり変わらないと思います。未だ日本の桜桃は高値です。まもなく太宰治の桜桃忌がやってきます。