日々雑録

川越便り・薔薇マニア篇

川越の友人から薔薇見物に誘いたかったが行けないので、というメールが来ました。 プリンセス・オブ・マーガレット 【英国現女王の妹マーガレット妃に捧げられた、比較的古い薔薇です。現代主流の品種は病気に強く、あまり農薬を使わなくても育つのですが、…

ワクチン・その2

高齢者仲間やエノキさんから、ワクチン接種の情報を収集しています。腹が立つのを通り越してわらっちゃう、という話が多い。派手な柄物マスクの担当大臣は、「書類を手許に置いて、気長にやってくれ」と仰せですが、そもそも電話もネットもつながりません。…

よみがえる承久の乱

京都文化博物館特別展示「よみがえる承久の乱」の図録を取り寄せました。展示は4月6日~5月23日の予定でしたが、緊急事態宣言発出、延長によって休館のまま終了することになったのです。図録を見ると、個人蔵も含め多様な資料が120点以上出ていたようで、少…

信濃便り・旧暦篇

長野の友人から写真つきメールが来ました。6日のアヤメ、ではなく旧暦の行事です。 【5月2日に20匹の鯉が木々の間につるされ、泳ぎ始めました。長野は雛祭りも端午の節句も旧暦で祝うのですが、ゴールデン・ウィークに華を添えるため、早く揚げることにな…

悪口ワールド

大人数のフォロワーがいるSNSで女性研究者の悪口を言い合って露見し、所属学会が反省文を出す結果にまで至ったのは、最近の話です。私はFBもツイッターもやらないので、悪口の一部始終を読んだわけではありませんが、一口で言って、悪口依存症とでも呼ぶ精神…

韓国漢文愛情伝奇小説

日向一雅編『 韓国漢文愛情伝奇小説』(白帝社 2020)という本が出ました。明治大学大学院の輪読会が中心となって、韓国の漢文小説5編を選んで翻訳、注釈をつけています。『周生伝』『憑虚子訪花録』『崔陟伝』『相思洞記』『王郎返魂伝』を取り上げ、…

コロナな日々 14th stage

近所のスーパーが混み合い、ありふれた食材しか置かなくなったので、野菜とパンを買い出しに、播磨坂まで出かけました。桜並木は木下闇になり、花卯木が咲いています。播磨坂は、私が地方勤務だった間に高級マンションが建ち並び、街が一変しました。 スーパ…

川越便り・笹百合篇

川越の友人が鉢の笹百合が咲いた、と写真を送ってきました。通常の百合は花が咲くまでに3年かかりますが、笹百合は7年もかかるのだそうです。奈良の狭井神社の大祭には、山から採ってきたこの花を酒樽の周囲に飾りつけて神前に奉納するので有名です。 笹百…

今昔物語集攷

川上千里さんの『今昔物語集攷ー生成・構造と史的圏域』(花鳥社)を読みました。2011年以来の論考に新稿3本を加えた全410頁、いずれも力作です。第1部『今昔物語集』の世界 と周辺の説話集を論じる第2部『今昔物語集』の史的圏域 とに分かれ、第…

鴨東通信112

「鴨東通信」112号(思文閣出版)を読みました。いつものようにほどよい長さの、品のいい文章が載った宣伝誌ですが、今回まず読んだのは、北村紗衣さんの「儚いもののアーカイブ化」。北村さんは最近、思いがけないことで「時の人」になりましたが、いい…

花便り・山野草篇

山野草マニアの友人から、車で赤城自然園へ行ってきた、とのメールが来ました。 赤城自然園 【シラネアオイの群生を見に行ってきました。シラネアオイは春の山野草の女王とも呼ばれる美しい花です。かつては北関東のどこにでも普通に咲いていたそうですが、…

読み直す憲法21

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一…

新出平家物語断簡

6月18日まで慶応大学三田キャンパスの東別館で開催されている展示「文字景ーセンチュリー赤尾コレクションの名品にみる文(ふみ)と象(かたち)」に、伝世尊寺行俊筆の断簡が4葉、出陳されています。そのうちの3葉はいわゆる「長門切」と呼ばれる読み…

阿波国便り・愛犬供花篇

徳島の原水民樹さんからメールが来ました。徳島の空は高くて広い、と思いました。 アカシアの花 正しくはにせアカシアというのだそうですが、私たちがよく知っているのはこちらです。童謡「この道」で歌われるのも、蜂蜜の原料となるのもこれ。繁殖力が強く…

女三の宮

原田敦史さんの論文「女三の宮の和歌」(「共立女子大学文芸学部紀要」67集)を読みました。「慰む」という語の解釈をめぐって、『源氏物語』の読みについて述べています。光源氏の晩年、若い正妻女三の宮と青年柏木との密通・妊娠事件は、まさしく若き日…

コロナの街・part20

昨日の午後、薄日が射してきたので、バスに乗って大塚駅前まで出かけました。近所のスーパーが旬の野菜まで手が回らなくなったらしく、食卓に彩りが乏しくなったのと、そろそろ大塚バラロードの咲き具合が気になったからです。 薔薇は咲き始めていました。様…

川越便り・爛漫篇

川越の友人の庭はいま、春爛漫らしい。写真が来ました。 桜草・海老根蘭・丹頂草・十二単衣 丹頂草は葉の形からイワヤツデとも呼ばれ、最近、栽培されているのをよく見かけるようになりました。ユキノシタの仲間で、中国から朝鮮半島の低山地帯が原産地。庭…

ワクチン

区から「新型コロナウイルスワクチン接種券在中」と朱書した郵便が届きました。早速「お知らせ」を読んでみました。早い時期に作ったチラシなのか、①接種可能な時期を確認する②接種会場を探す③予約してワクチンを受ける、という見出しが立っています。この郵…

川越便り・春の花園篇

川越の友人から、庭の花々はいま春いっぱいです、とのメールが来ました。 海老根蘭 海老根蘭は趣味としては奥が深いらしく、蒐集し始めたらのめり込むものらしい。33年前、横浜の青葉台では未だ山林が残っていて、珍しい山野草もごくふつうに自生していま…

関西軍記の会第100回

午前中はマンション管理組合の総会、緊急事態宣言のため借りていた会議室が使えなくなったとかで、マンション内の回廊で開かれました。入居当初は、中堅の社会人であるはずの世代から呆れるような発言が続発して憂鬱だったのですが、人間関係は落ち着いてき…

オンラインのはしご

平常時なら学会シーズン、今日明日、オンラインの学会が重なりました。やむなくはしご。午前中は東大の国語国文学会、岡本光加里さんの発表「風の色の和歌」を聴きました。定家の『新古今集』1336番歌を、「身にしむ色の秋風」に焦点を当てて考察、共有しが…

戸籍制度

ここ数年、私の中でずっとくすぶっている疑問、違和感があります。夫婦別姓、同性婚などの新制度が人権問題として要求され、認められるにつれて、現在の日本の戸籍制度のあちこちが綻び、根本的に時代に合わなくなっていることが黙過され、ますます綻びが大…

信濃便り・竹の花篇

長野の友人から、メールが来ました。【松代町内にある武家屋敷「旧横田家住宅」の見物に出かけました。『富岡日記』の著者、和田英の実家です。横田家は、江戸時代には真田藩の郡奉行を務めた家ですが、明治以降は大審院院長などを輩出しています。 旧横田邸…

豊後便り・天南星篇

別府で悠々老後を楽しむ友人から、天気が好いのでフェリーで宇和島へ行った、というメールが来ました。山野草好きなので、武蔵鐙と踊り子草の写真添付でした。 武蔵鐙 【宇和島城は小さいけれど奇麗なお城でした。土塁に「武蔵鐙」の大きな株がたくさんあり…

歌集『鉛筆』

菅野節子さんの歌集『鉛筆』(喜怒哀楽書房)を読みました。菅野さんとは全く面識がありません。あとがきによれば1950年生、歌誌「玉ゆら」の同人で、高校教諭を離職後、塾講師などを勤め、近年は、歌人三ヶ島葭子の娘倉方みなみに興味を持って論じているそ…

女院と芸能

辻浩和さんの「院政期の女性と文化・芸能」(京都女子大学宗教・文化研究所「研究紀要」34号)を読みました。講演録でしょうか、手短かに、分かりやすく述べています。 帝王としての院には諸道を実践、興隆することが期待されており、すると臣下は各人の芸を…

花の便り・その2

辻英子さんから、60年間共に暮らしている君子蘭です、というメールが来ました(写真の容量が大きいので少し削りました)。なるほど大きな、見事な株です。 辻家の君子蘭 かつて伊豆大島へ観光旅行に行ったら、君子蘭の1年目の苗がお土産に配られました。3年…

マニュアル勤務

福岡の親戚が亡くなって明日が通夜、との知らせが来ました。慌てて弔電を打とうとしましたが、115は今は24時間営業ではないらしい。翌朝、営業開始時間から電話をかけ続けました。まず「コロナ対策のためオペレーターはマスク着用で対応しております(えっ、…

平曲平家物語問答

鈴木孝庸さんが藤田郁子さんの疑問に答えた「平曲平家物語問答」(「人文科学研究」148輯)を読みました。鈴木さんは、譜本を見て習う津軽系の平家語り(盲人が口移しに習う当道系の平家語りに対して、晴眼者がアマチュアとして語ることが可能な平家語り)を…

豊後の春

豊後国で老後を楽しんでいる友人から、津久見の河津桜の写真を送ってきたので、土地の説明をつけて欲しいと言ったところ、よく知らないという。しかし遠い記憶の底にある地名だなと思って調べたら、紀州蜜柑の原木がある所でした。 津久見の河津桜 昭和41年…