マスクの話

銀行の広報誌(非売品)に大西一成さんの「命と健康を守るマスクの話ーマスクは意味がない?マスク問題に思う」という一問一答が載っていました。3回連載の第1回目。大西さんは聖路加国際大学の准教授で、公衆衛生学が専門。『マスクの品格』(幻冬舎)というタイムリーな本を出しているそうですが、2019/11出版なので、COVID2019流行やアベノマスクに遭遇したのは偶々だったようです。

一問一答を要約すると、マスクは①衛生マスク(フィルター試験に合格したもの)②防塵マスク(粉体・液体の吸引を防ぐ)③防毒マスク(気体の吸引を防ぐ)の3種類があり、通常、マスクに期待される目的は、1空気中の異物を吸い込まない 2感染者が飛沫を飛散させない 3保湿・保温 があるが、COVID2019感染予防として期待される機能は主に、aウィルスがフィルターを通過しない(使い捨てマスクでは不可) b手などに付着したウィルスや飛沫が口・鼻に触れない c顔とマスクの隙間から飛沫が入らないことで、しかしマスクがフィットしていなければ効果は発揮されない、ということです。

アメリカではフィットテストを行って、漏れ率1%以下でないと規格に合格しないのだそうですが、日本にはその規格がない。①のマスクは着け方が正しければ漏れ率70~20%になるが、平均して80%の浮遊粒子がマスク内に入る(漏れる)のだそうです。②はすでに10年以上前から店頭販売されているそうですが、私たちは買う時にそこまで選んでいません(現状では選べません)。

大西さんは、調べたら鳥取大学医学部で博士号を取得していて、黄砂の研究をしていたらしく、マスクに詳しい理由を納得しました。なお検索していたら、東洋経済オンライン5/20の15:31更新の記事を発見。一読に値します。