金魚掬い

マスク不足と言いながら、街を歩くとみんなマスクをしているのが不思議です。ようやくティッシュペーパーとキッチンタオルは買えるようになりましたが、トイレットペーパーとマスクは、依然としてありません。人と口を利く時は、有名な古美術商の社長のように、ハンカチを鼻に当てて話すかなあと考えたりしました。

40代の知人は、使い捨てマスクも洗って使える、という。石鹸をつけ、揉まずに軽く叩くようにして洗えば、数回は使えるそうです。ウィルスは高熱に弱いからアイロンを掛ければ何度も使える、と教えてくれた人もありました。金魚掬いの網じゃないんだから、と納得しました。

国会答弁や記者会見でのマスクが、ネット上では評価の対象になっています。ご近所の方が手作りで届けてくださって・・・と説明した都知事の細かい文様入りマスクは、期せずして演出効果十分でした。小さすぎるのでは、と取沙汰されたガーゼのマスク。洗うと縮むんです。子供の頃、給食当番のマスクは毎日手洗いしましたが、だんだん小さくなって使いにくかったし、雨の日は乾かなくて苦労しました。

昔の教え子から、2枚の手作りマスクが送られてきました。1枚は既製品かと思うほどきちんと出来ていて、輝くように白い。お姑さんの作だそうです。もう1枚は彼女の手作りで、風鈴の柄(上下がよく判る)でした。中にティッシュを重ねてみたら息が苦しくて、長く掛けられません。キッチンタオルと、知り合いが探してくれた滅菌ガーゼを重ねたら、いい案配になりました。

「みんなのマスク」というHPも出来ているのですね。そろそろ政府からガーゼマスクも投函されるはず。ウィルスは防げないことを承知で、使い分けます。