マスク・その2

日本で販売されているマスクの7割が、中国で生産されているという情報には驚きました。それでは品薄になるのは仕方がない、彼国も輸出を止めたいくらいでしょう。自分で作れないかなと考えました(昔は内側のガーゼを交換して、何度も使ったものです)が、ガーゼの目の粗さなど、有効基準が分からないのでやめました。ネットで調べると、キッチンペーパーと輪ゴムとガーゼでマスクを作る方法が紹介されていますが、実際に使うと耳が痛くなりそうで、応急用でしょう。

先週、1枚だけマスクを分けてくれた友人から、メールが来ました。いま別荘へ行くために羽田へ向かっている、昨日ホームセンターへ行ってみたら、なるほどマスクは売り切れ、消毒液も1人2瓶に制限されていた、という内容。ふーん、と読み終わって削りました。

水際作戦という言葉は誤解されやすい。すでに国内にウィルスは入ってきていて、これからチャーター機の700人、下船する3600人が手荷物ごと社会に溶け込みます。そうでなくても彼地からは、留学生も同僚も来日しています。うつされないように、という考え方でいると却って危ない。多くの人がウィルスに感染しても、発病しない、重篤にならない、他人にうつさない、そのための体力と日常習慣こそ有効な防衛法です。

日曜日の朝、突然速達が来ました。かつての教え子からです。近所で入手したから、との手紙と共にマスクが同封されていました。研究室が異なるのであまり世話はしなかったのに・・・もう少し長生きして、いい仕事をしろよ、と言われた気がしました。

削ったメールも、その先には、「買えたら送る心算だったけど」という文字があったのかな、とふと思いました。