新型ウィルス

3月15日に予定されていた『明日へ翔ぶ 5』(風間書房)の出版記念会は、中止になりました。主催する公益信託の運営会社である銀行の方針で、新型ウィルス蔓延警戒のためだそうです。

この会のもともとの趣旨は、公益信託松尾金藏記念奨学基金の成果報告書『明日へ翔ぶ』の出版を祝うと共に、奨学生たちの名刺交換会でもあります。近年は、教育・研究職の採用条件に、競争的資金の獲得歴が要求されるようになり、幅広い分野の共同研究を組める人脈を持っていることが必要になってきました。幸い、この基金は人文系の広範囲な分野を対象としており、ここで出会った人脈は、従来なかった学際的なテーマの共同作業を生み出す可能性を持っています。そのための交流会でしたが、やむを得ません。なお前日に予定された研究報告会の主催者は明翔会ですので、別途に検討してお知らせします。

今年は五輪の影響もあり、国内の終息宣言は春には出るかもしれませんが、中国での見通しは立ちません。すでに国内にウィルスは入ってしまった、感染を完全に遮断することはできない、と考えるのが妥当です。現在の問題は簡便な検査キットが出来ていないことで、保健関係機関は総力を挙げて開発・量産に邁進すべきです。

報道機関は中国の悲惨な現状を強調する前に、ウィルスの基礎知識や感染拡大防止の日常的方法を周知して欲しい(ac.Japanはどうしてるの?)。治療法がない、死者が出たと騒ぐけど、今のところ体力のある人は快復しているわけで、基本的に、自分の肉体がどれだけ闘えるかが勝負の分かれ目でしょう。感染しても発病しないこと、他人にうつさないことが私たち各人にできることで、それが最も根本的な解決法でもあります。