パン屋の開業

行きつけのパン屋が突然閉店し、あちこちでパンを買ってみては失望を繰り返していましたが、久しぶりに通ってみると、新規開店の予告が出ていました。その後開業延期の貼り紙が出て、何度も無駄足を踏みましたが、やっと開いたので入ってみました。

以前は3~4人で焼いたり並べたり、総菜や小さなタルトなども売っていましたが、今度の店は未だ品数も少なく、男性1人で、たまに若い女性が手伝っているらしい。いかにも習って作ってみました、という感じにクリームパンやあんパンが並んでいます。我が家は毎日の朝食用なので、飽きの来ない、甘くないパンでなければなりません。フランスパンとクロワッサンを買ってみました。うっかり500円玉と100円玉を間違えて出したら、店主がきっとなったので、ああ商売は初めてなんだな、と分かりました。定年後にパン作りを習って始めた店と見受けました。

結果は、まずくはないが・・・フランスパンを噛み切ろうとすると、丸顔の私が顔面変形するほど引っ張ってもちぎれません(漫画家だったら、絵でお見せできるのですが)。中は大きな孔だらけで、オリーブオイルを垂らすことができません。ねちねちしたパンは御免ですが、フランスパンはやはり、皮はぱりっと、中はふんわりさっくり、でなくては。

毎朝のパンを確保するために、やんわり批評して、あのパン屋を育てるべきかどうかー昨日からずっと悩んでいます。定年後の親父が始めた店は、この辺に何軒もありましたが、けっきょく長続きしませんでした。小さなカウンター席の呑み屋は、いかにもその日の余り物を客に勧める。サロンの名を掲げた美容院は、顔や襟足にいきなりガムテープを押しつけて、髪の切屑を取り除いた(つまり客の肌はガムテープで剥ぎ取られる)・・・ま、しばらく様子を見るか。