格闘技

朝からヘリコプターが低空で飛び回り、うるさい。いらいらしているよりはリアルタイムで、とNHKのネットニュースを視ることにしました。ちょうど、黒塗りの大きな車が松の散在する広場を突っ切って、二重橋を渡るところでした。

24日から、我が家の上空は大型ヘリが旋回したりホバリングしたり、うるさくてかないません。外濠の辺りから都心全体を、ぐるぐる飛び回っているらしい。昨日は千葉から両国へ、そして六本木へと地上を移動するのが、ヘリの騒音で分かりました。

儀仗兵が一糸乱れず捧げ銃をするのを見ながら、日本の近代化の不思議を考えさせられました。徳川政権では袴に帯刀の武士たちの作法でしたが、大政奉還の後、一気に西欧化したので、宮中の作法は唐代や日本古代のものと、英国流、仏蘭西流、その他欧州の宮廷のものが混在している。閲兵に天皇が共に歩かないのは、天皇の軍隊ではないからでしょうが、ではなぜ国賓の歓迎式に閲兵するのでしょうか―京都だったら延暦寺の僧侶たちによる天台声明ではどうかしら、と思ったりしました(勿論、政教分離違憲です)。

今日は番町小学校の児童の一団が、歓迎式場に呼ばれて小旗を振っていたようで、これが軍隊との均衡を取る、演出の一つなのかもしれません。新緑の皇居前庭では、四十雀と鴉がしきりに鳴いていました。

昨日の国技館でのニュース映像を視ると、大統領夫妻はあまり相撲を楽しんでいる風には見えませんでした。日本の格闘技には、土俵の内外、四十八手、神々への礼などきちんとした決まりがあって、ノンルールの力づくで攻めるのではない、ということを解って貰う、いい機会だったと思うのですが。相撲協会は、白足袋を用意します、ぐらいのことは言ってみたのでしょうね、スリッパなんかで土俵に上がる前に。