湯島の白梅

湯島天神梅の花見に行きました。久しぶりに上京した友人と、ゆっくりお喋りするのが目的です。湯島天神の境内は狭いので、ごった返していました。白梅はほぼ満開、紅梅も数本、桃色の枝垂れ梅が2本ほど咲いていました。遅咲きで蕾だけの木もあります。昔懐かしい、縁日定番の露店が並び、外国人も混じって、賑やかです。本殿参拝には長い行列ができていて、私たちは脇から柏手を打ってお参りしました。巫女さんに手を取られた花嫁が、渡り廊下を通って行きました。

f:id:mamedlit:20190225085936j:plain

湯島を散歩すると言っても、高層ビルが立ち並び、下町の面影はもう殆ど見えません。1時間ほど歩いて、蜜豆専門の喫茶店「みつばち」へ入り、小倉あんみつとあんみつの白玉入りを注文しました。ここでは黒蜜が湯桶に入れて出されるのが有名です。混んでいたので、若いカップルと相席になりました。4人分で出された蜜の殆ど8割を、若い2人がかけ回して食べるのを、つくづく眺めてしまいました。私たちはもう、あんなに甘くしては食べられません。若さって、いいですね。

寒風の中を本郷まで歩いて戻り、小さな料亭に入って燗酒(会津の酒でした)を呑みながら、よもやまのお喋りをしました。彼女は、97歳になるお母さんの許へ毎日通って食事の介助と話し相手をし、けっこう忙しく暮しているそうです。受け身の会話が多いのでしょう。私とお喋りしているうちに、次第に顔つきが若返ってくるのを見ながら、私も楽しく呑んで別れました。今度は桜の時期にまた呑もうね、と交差点で手を振って。