年の瀬

先週あたりから、街は師走の風景になりました。公孫樹の黄葉も遅かったのに、どこが変わったのかと訊かれても困るのですが、物を運ぶ人や取引先を訪ねる人の表情が、年の瀬らしくなったのです。

雨上がりには、濡れた落葉で足が滑るから、と商店街の人たちが歩道を掃く日もありました。今年は紅い山茶花の花付きがよく、輪がふっくらしていて、歳末を華やかに彩っています。

年賀状が刷り上がってきました。来週あたり、喪中欠礼の到来が一段落したら、宛名を書き始めます。喪中欠礼はしなければならないものか、という話題を投書欄によく見受けますが、私は相手との距離によって、こんなやり方をしていますー親しい方にはおとなしめのクリスマスカードで、お悔やみと新年への希望を述べる。クリスマスはどうも、という人には、旅先で買った仏寺の絵葉書の中から仏像写真を選んで、一筆書いて送る。あるいは年が明けてから、寒中見舞を葉書や封書で出し、故人との思い出などを綴ります。

志賀島の干物や博多明太子も届き、信濃の林檎も届きました。我が家もお歳暮を、JA鳥取から発送しました。お屠蘇散は手に入れたし、後は餅さえ買えば、とりあえず年は越せるでしょう。それまでに片づけなければならない課題は、山積していますが。