台風一過

「大型で強い台風」と、ニュースのアナウンサーが繰り返すので、一応ベランダを片づけました。今まではたいてい、台風の日も朝まで熟睡したのですが、夜中の1時過ぎに眼が覚め、風の音のものすごさ、閉めきっているのに風圧を感じました。階上からも、ごとごと何かがぶつかる音が聞こえます。起き出して南向きの居間を見に行くと、床に見慣れぬ物が転がっていました。何だろう?拾って見回すと、通風口の室内の蓋が吹き飛ばされていたのです。いまベランダを見ても戸を開けられないので、とりあえず蓋をはめて朝を待つことにしましたが、寝付かれません。3時になった途端、風が遠のくのが分かりました。

こんな体験は何十年ぶりでしょうか。木造家屋だったら怖かったと思います。朝になってみると、居間には通風口から吹き込んだごみや煤が散らかり、ベランダでは梔子の大鉢4つと石榴の鉢が転がり、鶏頭を押しつぶしています。パジャマのまま、まずは鉢を起こし、居間に掃除機をかけました。最大瞬間風速は40mだったらしい。心配した硝子は割れておらず、雨漏りもありませんでした。

霞が関方向からヘリコプターが、ぶんぶん各地へ飛んでいきます。地震や、この前の台風、豪雨に遭った広島、関西、北海道はたいへんだと思います。未だ在来線の殆どが復旧していないので、新幹線で通勤している、と先月末に広島からメールが来たばかりでした。

昨夜、台風情報のさなかに飛び込んできた臨時ニュース―沖縄知事選の結果には、思わず、それみろ、と呟きました。沖縄県人の意志ははっきりしている。今度は私たちが、出された宿題をどう解くか、です。