パワハラ

男の子のパワハラは分かりやすいが、女の子のパワハラは同性には分かりにくい、という話で、40代の知人(女性)と意見が一致しました。日大アメフトの例は、誰が見ても善悪がはっきりしていましたが、体操女子の例は一見、よく分からない。叩かれてもついて行きたいコーチと、言葉の脅しにもストレスを感じる指導者とのどちらを選ぶか、これはパワハラの問題なのかしらという疑問を否めません。そもそもこの競技団体の指導者は、どうして処罰する前にコーチに注意、警告しなかったのか。

実技にすぐれている選手がすぐれた指導者になるとは決まっていない、というのはよく知られたことでしょう。にも関わらず利害関係には深く食い込んでいる。とすればかつての名選手、現役コーチ、指導施設の経営者、競技運営団体の委員だけで、縦関係を構成していることに、問題の根本があるのではないでしょうか。

最近のスポーツ界不祥事の連続には、うんざりします。東京五輪が近づいて、金銭的補助が大きくなったことにも関係があるのでしょう。健全な精神は健全な身体に宿る、とか、五輪は国家が主催するのではなく都市が引き受けるものなのだとか、中学時代に習った基礎知識がぐらつく気がして、動揺しています。

気持ちよく応援できるようにして下さい。暑さ対策やガイドのボランティア募集以前に大事なこと―税金を払っている、スポーツに必ずしも熱中しない多数の人々が、がんばれ、と心から言えるように。