従妹たち

従妹の一周忌が近いので、別の従妹と連れ立って、お仏壇に線香を上げに行きました。昨夏3人目の孫が生まれて、元気な男の子たちの作り出す、明るく力強い雰囲気が救いでした。生命の鎖をつなげていくのが、死者への最大の貢献なのかもしれないなあ、と思いました。あまりに急な死だったので、1年前が遠い昔のような気持ちと、未だ彼女はどこかにいるような気持ちとが混然としています。まあたらしい位牌の金文字を見て、現実を確かめました。

大井町の喫茶店で、7歳年下の従妹と2時間ほどお喋りしました。16年ぶりです。名刺を貰ったら、「株式会社CST」とあって、自宅で起業したとのこと。CSTとはコミュニケーション・サポート・チームの略だそうで、医療現場の課題解決の支援をしている、専業主婦時代に取っておいたいろいろな資格を活かして、コンサルティングや講演に飛び回っている、と言う。吃驚しました。

亡くなった従妹も腕利きの生保営業ウーマンで、最期まで病院にPCを持ち込んで仕事を続けていましたが、彼女もフォロワー600人のブログを持ち、自分の看取り体験に基づいて、医療・介護スタッフの研修事業を展開しているのだそうです。

叶わないなあ、と思いました。街は暗くなりましたが昨日までのきしきし締め付けてくるような寒さはなく、ぽつぽつ降り出した雨に追われるように、弱虫の私は我が家に帰り着きました。定年まで、とにかく走り続けられたことで精一杯でしたが・・・子育てを終えた女性の度胸とパワーには、勝てません。