正月飾り

例年通り正月飾りを用意しました。注連縄は玄関、仏壇、台所の火の元、そしてトイレの入り口に。鏡餅は仏壇と床の間(本棚の一隅です)に。我が家では歳末に、父が和紙に米を1つかみと海山の幸(干柿とするめを刻んで入れることが多かった。乾葡萄や煮干の時も)とを包んで紅白の水引で括り、てるてる坊主を逆さにしたような物を作って、鏡餅の頂上に載せるしきたりで、それをお年玉と呼んでいました。私の代になってからは省略。

門松もこの頃は省略していますが、代わりにドアの脇に、小さな松の枝に春の花をあしらって活けて置きます。今年は松と、白と桃色のチューリップですが、意外によく似合って満足。それに名古屋の大須観音七福神の絵馬を下げています。お向かいは奥様が茶道か華道をやっているらしく、青竹に千両と松の小枝を活け、金銀の水引の輪と大きな折鶴を飾り、ぴたりときまっています。

我が家の床の間代わりの棚には、名古屋在住の時に入手した、藍染めの角兵衛獅子の卓布を敷き、鏡餅のほか、盆に山盛りの林檎と絵馬を置きます。絵馬はあちこちの神社の魔除けや干支の絵柄から選びますが、今年は車折神社の宝船にしました。花は白梅と千両に、フリージアとスイトピー。夜香る花を活けておくと、通りかかる度にいいことが起こりそうな気になるからです。

大須観音の絵馬を買ったのは、もう何年前でしょうか。黒田彰さんや三弥井書店と、源平盛衰記の校注本を出す約束をした時でした。大須の鰻屋で打ち合わせをしたのです。来年こそはとりかかるというお約束を頂いています。最後の1冊です。私ももう待てません。きっと実現させて下さいね。