水の押し花

冬の間の目の楽しみに、ビオラとパンジーを植えました。次々に咲かせるには早めに花殻を摘んでやることが必要ですが、この種の花は寿命が過ぎると花弁の縁が丸まっていって枯れるので、そうなり始めたら摘み取ります。でも未だ花の色は褪せていない。いつも風呂の残り湯をバケツで冷まして植木にやるのですが、そのバケツの水面に浮かべると、表面張力で花弁が広がって、押し花のようにきれいになり、1,2日は楽しめます。

去年は菊が不作でしたが、今年は直径7cmもある大輪の小菊(言葉が矛盾していますが)が咲き乱れ、陽光に輝いて素晴らしい眺めでした。あちこちから失敬してきた小枝を挿して育てたのですが、彼等の間にも勢力争いがあるらしく、数年前に繁茂した赤や小豆色の花は殆ど消え、黄菊白菊ばかりになりました。「黄菊白菊そのほかの名は無くもがな」(嵐雪)という句の通り、なるべく古典的な小菊を、と思いながら手当たり次第に挿したのが、結局望み通りになったわけです。

ふと思いついて、菊のポプリは出来ないかしらと、花弁を毟って干してみることにしました。菊枕というものがあるのだから、と考えたのですが、さてどうなることか。