用があって渋谷へ出かけました。大工事が続き、行く度に通路が変更されています。

この頃の都心では「エスカレーターにお乗りの際は手すりにおつかまり下さい」という注意が出ています。かつては「右側を歩行者のためにお空け下さい」という札が出ていて、利き手が右の私は、乗り降りにあぶない思いをさせられました。1人乗りなのに押しのけて歩こうとする人もいて、人生にそんなに急ぐことがあるのか、と一喝したい時もありました。文部広報に、急ぐ人のための思いやりだと褒めちぎるコラムが載っていて、憤慨したこともあります。エスカレーターを急いで歩けるような強い人は階段を使えばいい、もともとエスカレーターは弱者のために始まったのだからです。ラッシュの時など片側が空いたまま動いている(つまり半分の人数しか運んでいない)梯を見ながら、ものごとの本質を取り違えている、と思いました。

パラリンピックのための都市設計がこれから進むでしょうが、ちょっと弱者、のことを考えるのが必要だと思います。ユニバーサルデザイン、と呼ぶのでしょうか。

雨が降っているので、ヒカリエで蜂蜜2瓶を買って早々に帰りました。蜜柑とそよごの蜜です。そよごは、鳥たちが好む実の生る木だとは知っていましたが、蜜も採れるとは知らなかったので、朝のヨーグルトに混ぜる試食の日が楽しみになりました。

夕方、街の端から端まで跨ぐ虹が架かりました。子供の頃、虹の脚の下には金貨が埋まっているという童話を読んだので、その呪文「虹、虹、消えるな太鼓橋、私が行くまで届くまで」をつい唱えてしまいます。金貨を手に入れたかどうか、童話の結末は忘れてしまいました。