終末ケアの人材育成

東大の臨床死生学・倫理学研究会主宰の公開講座「高齢者のエンドオブライフ・ケアにおける人材育成」を聴きに行って来ました。明翔会の一員山本栄美子さんがスタッフとして世話をしている講座です。講師は桑田美代子さん、青梅慶友病院に勤める、老人看護専門看護師です。

今回は、実践の場で数十年やってこられた、いわば看護の哲学に裏付けられたお話でしたが、一々が納得できる、理想的なケアの報告でした。ただ、入院費用はかなりのものらしく、HPで調べてみると4人部屋でも月¥34万はかかるそうです。

自分の家族が看取られたい病院、というキャッチフレーズを掲げて工夫を重ね、プロの誇りと責任をもつ人材を育てて、多様な職種が協力できる現場を具体化してきた実績は重いものです。しかしすべての現場がこのようなやり方ができるわけではないとすると、どれだけ、どこまでとりいれることができるか、あるいはどの点を外してはならないのかを関係者が切実に検討する必要があるでしょう。桑田さんはオーナーの理念が大事、と言っていましたが。