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春の野菜で一献

タラの芽が安くスーパーに出ていたので、つい買ってしまいました。天麩羅が一番美味しいようですが、今どきのタラの芽は栽培なのでアクが少なく、料理法が広くなっています。洗って根元の堅い部分を削いだら縦二つ割り、刻んだベーコン少しと、柔らかくするために酒か白ワイン(なければ水でも可)を少し垂らして炒め、塩胡椒を振れば肴が一皿出来ます。めんつゆをちょっと落とした水で茹でて、味付胡麻をたっぷり振っただけでも一皿。

デパ地下で野蒜を見かけました。味噌をつけて囓るのが伝統的な食べ方ですが、マヨネーズにちょっぴり味噌を混ぜる、もしくは山葵か醤油か七味唐辛子を混ぜたものをつけて囓ると、春の野の香りがする(気のせいでしょうか)酒肴になります。エシャロットでも応用できます。かつて横浜の郊外に住んでいた時は、この季節、カタクリの花が野菜売り場に出ました。買っては見たものの花を食べるのが惜しくてコップに挿し、鮮度が落ちてからお浸しにしたのであまり美味しくありませんでした。

鶏皮をちりちりになるまでフライパンでから煎りし、残った油で芹を炒め(塩で味つけ)ると美味しい。芹は昔、身分違いの貴婦人を見そめた男が、毎日摘んでそっと届け続けたという説話から、古典文学では叶わぬ恋のシンボルになっています。