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源平の人々に出会う旅 第2回「京都・祇王寺」

源平の人々に出会う旅

祇王寺
 都に祇王・祇女という白拍子の名手がいました。清盛は祇王を寵愛していましたが、ある時、仏御前という名手が現れ、祇王の取りなしで清盛に舞を披露しますが、清盛は仏御前に心を移し祇王を屋敷から追い出してしまいます。最終的に祇王は出家し、妹祇女、母刀自と共に嵯峨へ移り、庵を結びます。

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祇王・祇女・刀自供養塔と清盛供養塔】
 このことに心を痛めた仏御前は、清盛の目を盗んで屋敷を抜け出し、出家して祇王の許を尋ねます。祇王は仏御前の気持ちを受け入れ、四人で仏道修行に励み、往生を遂げるのです。祇王寺には祇王母子・仏・清盛の木造が安置されているそうです。境内には祇王母子と清盛の供養塔があります。栄花を極めた清盛の傲慢さをあらわすエピソードなのでしょう。

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 仏御前は加賀国(石川県)出身と伝わることから、北陸地方に仏御前伝説が点在しています。滋賀県野洲市にある「祇王井川」は、祇王が土地の人々のために築いた用水路と伝わっています。なお、岡山県総社市にも、清盛の寵臣妹尾兼康が築いたという湛井十二ヶ郷用水があります。岩手県平泉町には藤原秀衡の家臣照井高春が築いたという照井堰用水があり、源平ゆかりの人々に用水路の開削伝説が多いのは興味深いところです。

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 〈交通〉
祇王寺:JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅京福電鉄嵐山駅下車、徒歩20分

                         (伊藤悦子)