雪国

 大雪の智頭がTVニュースに出ています。智頭は杉林に囲まれた町。古い街道に沿った町並が静かで懐かしい雰囲気を醸し出します。満天星(どうだんつつじ)という名の地酒もあったはず。しかし雪に降り籠められたら大変です。この時期、ノーマルタイヤで乗り入れるなんて、傍迷惑でもあるけど自分の命にも関わります。凍結した夜に乗用車で360度回転した、という体験談を聞かされたり、冬の山越えで行方不明になった車が翌春、谷の雪が解けて見つかったとの新聞記事を読むことも珍しくない。水気が多くて重い雪、踏み込むとずぶずぶ沈む雪です。渋滞の車両に差し入れする人たちもまた、大変だったでしょう。豊岡も積雪の多いところ。JRの駅名表示板がすっぽり埋もれて見えないほど積もります。しかし遅れても山陰本線は動きます。2時間遅れ、とか3時間遅れ、という列車を人々はひたすら待ちます。新幹線や快速電車に慣れてしまった都会人には、敬意に値する生活です。