日々雑録

イベント中止

高木浩明さんからメールが来ました。本ブログ1/16付でもお知らせしていた、新発見の『源氏物語』に関するシンポジウム(2月29日 於大阪中之島公会堂)は、COVID2019感染拡大防止のため中止になったそうです。 [本日の朝日新聞朝刊本紙(夕刊でも)と…

一番知りたいこと

政府は、今が大事なとき、国民一丸となって予防に努めよう、と呼びかけ、飲み会や立食パーティは避けるように、と言っていますが、通勤電車はどうすればいいんだ、と突っ込みたくなります。通信会社やIT企業、大手広告会社は早速テレワークの試行を始めたよ…

春の便り

近辺で店の改造が盛んです。経営者が高齢化して、もう譲る、やめる、という所もあり、新しいレジに替えて支払いを無人化するという店もあり、慌ただしいことです。何だか、通りがタピオカと餃子の看板ばかりになったね、と美容院で噂しました。 しかし季節は…

富士の見える日

不要不急の集会は取りやめるようにというご時世、躊躇いながらも開かれた研究報告集会。タイトルは「源平盛衰記の出版と流布」です。いろいろ難関出来の中での開催でしたので、朝、小田和正の「一億の夜を越えて」を歌ってから出かけました。外濠の向こうに…

真名本

日本語学の田中草大さんが花鳥社の公式サイトに、「真名本の範囲」と題して、真名本の定義について書いています。変体漢文と真名本とを分けて考え、真名本はテクストとしての非独立性―和文なり漢文なりで書かれたものがあって、それを異なる表記法で記したも…

国際協定

エレベーターで階上の主と一緒になり、コロナウィルスの話が出ました。中国はほんとのことを言ってませんなあ、と言われ、今後は日本政府のデータも同じように信用できなくなるかも、と返したら、未だ現役の相手は引き気味になりました。 ネット上で「楽園の…

謝りながら園芸

待ちわびたムスカリの蕾が出ました。1晩で1cmは伸びます。日当たりのいい箇所から明瞭に先に出るので、鉢の向きを換えて公平になるようにしてやりました。店頭に出ている鉢植えは、葉が短く花茎がよく見えるように育っているのですが、我が家では葉がぞ…

常山邸

長野の友人から、突然、大型封筒で手紙がきました。何だろうと開けてみると、雑誌『中央公論』3月号の「まちと共に生きる―美しい城下町を訪ねて③真田十万石の歴史遺産を守る」という頁のカラーコピーが同封されていました。幕末の松代藩士であり儒学者だっ…

2人の遁世者

木下華子さんが花鳥社の公式サイト「軍記物語講座に寄せて」に、「遁世者と乱世」と題して、鴨長明と西行という2人の隠者の、治承寿永の内乱に対する態度について書いています。隠者・遁世者とは、出家して、特定の組織(寺院や宗教集団)に所属せず、世俗…

干柿と長芋と甘藍

40代の知人から、日本酒でホームパーティをやることになったが、つまみには何がいいか、と相談されました。日本酒は基本的に何ででも呑める、上質の梅干1個でも、と言ったら、私たちはたくさん食べたいんです、料理を美味しく食べるための酒だから、との…

六道輪廻の世界

紀尾井町小ホールへ、「声明と平家琵琶―六道輪廻の世界」を聴きに出かけました。薦田治子さんが主宰する平家語り研究会の公演です。すでに検校から肉声で伝承することは難しくなった平家語りですが、薦田さんは文化庁の後援も得て、譜本の研究をもとに邦楽の…

史学と歴史文学

中世日本史が専門の錦織勤さんから、メールが来ました。錦織さんは史学の側から、文学との違いを明瞭に認識している方(最近はそういう史学者は貴重種)なので、いつも有益な意見を聞かせて貰っています。許諾を得て一部引用します。 [『武者の世が始まる』…

匂ひをうつす袖の上に

神田川を見下ろす一室で、終日写本をめくって過ごしました。土手には河津桜が咲き始めているのを教えられました。内容や語句だけに注意を向けるのでなく、書写の手の跡を辿って見ていくと、いろいろなことが見えてきます。書写の速度、筆の使い方、誤写の原…

木造洋館

共同研究に便乗して、静嘉堂文庫へ調査に出かけました。かつて近くに24年住み、その後10年間通った田園都市線のターミナル駅は、すっかり面変わりしていました。土埃の舞う、苗木農家の多かった辺りには、ちょっと洒落た分譲住宅や、低層マンションが建…

マスク・その2

日本で販売されているマスクの7割が、中国で生産されているという情報には驚きました。それでは品薄になるのは仕方がない、彼国も輸出を止めたいくらいでしょう。自分で作れないかなと考えました(昔は内側のガーゼを交換して、何度も使ったものです)が、…

新型ウィルス

3月15日に予定されていた『明日へ翔ぶ 5』(風間書房)の出版記念会は、中止になりました。主催する公益信託の運営会社である銀行の方針で、新型ウィルス蔓延警戒のためだそうです。 この会のもともとの趣旨は、公益信託松尾金藏記念奨学基金の成果報告…

クルーズ

1966年の正月は洋上で迎えました。当時、日本産業巡航見本市というプロジェクトがあり、各地で日本の工業製品や機械を展示して、輸出を促進する船があったのです。その年は東南アジアで、派遣団長の1人に父が当たり、接待役が必要なので私が同行しまし…

池袋

池袋のユザワヤにボタンを買いに出かけました。スーツの前ボタンがなくなっているのに気づき、金属の飾りボタンなので代用品がなく、ユザワヤで探すことにしたのです。駅前からはちょっと見えにくいビルの3階にあるので、ブロックの3辺を回ったりしてたど…

風月同天

「山川異域 風月同天」という詩句を救援物資のラベルに書き添えて、湖北省の高校に送った日本青少年育成協議会の快挙が話題になっています。中国語検定試験などを行っている団体なのだそうで、調べてみると、以前から、この団体主催のイベントのポスターなど…

太平記の構想論

大森北義さんから手紙が来ました。『平和の世は来るかー太平記』(2019 花鳥社)に構想論を書いて貰うはずだったのですが、血流の病気で倒れ、締切に間に合わず、まえがきで小秋元段さんがそのことに触れています。入院先からの電話でも、書きたいことが…

マスク

コンビニでもスーパーでも、マスクの棚だけが綺麗に空っぽになっています。オイルショック時代のトイレットペーパー騒動を思い出しました。コンビニで訊くと、2日に1回くらいは入荷するので、当日の朝来れば入手できるとのこと。早速、マスクを製造してい…

歌の呪力

東大中世文学研究会の第343会例会に出かけました。多田一臣さんの「歌を神に祀ること―歌の呪力について―」と題する講演です。30人弱の参加者で、普段は出て来ない顔ぶれも見られました。多田さんは上代文学が専門のように思われていますが、じつは若い…

私的太平記研究史・後日談

ネット上で、故福田秀一さんの近代日記コレクションの整理が進行中であることを知りました。福田さんは大学院の大先輩。親切だが少々無神経なところもあって、目下の者としてはいささか距離を置きたい先輩でもありました。和歌と自照文学(日記・紀行・随筆…

フライパン

久しぶりの快晴、布団や洗濯物を干すことが出来て嬉しい。アナログ世代は、陽光に当てて干さないと、どうも安心出来ない気がするのです。都心のマンションなので、建設時に近隣住民から、見えるところに物を干すな、という条件をつけられた(彼らにとって何…

百錬抄

松薗斉さんの論文「『百錬抄』に見える中世人の歴史認識」(「日本歴史」2020/2)を読みました。勧修寺流藤原家を始め諸家の日記・記録類からの抄出によって年代記的に構成されている『百練抄』は、欠巻があるものの安和元(968)年ー正元元(1259)年の世…

武漢

武漢から始まった新しい感染症の拡散防止が大ごとになっています。人口1100万人の都市を封鎖するなんて、想像もつきません。20年位前、幼時に罹った脊椎カリエスの後遺症のために、股関節専門の整体治療士の世話になった時、これからの世界は感染症が…

春を待つ

若草山の山焼き 奈良にお住まいの高木浩明さんから、写真添付のメールが来ました。 [25日の若草山の山焼きの様子を、少し離れた平城宮跡から撮影しました。山焼きの前には花火が上がり、その後に山に火が放たれます。一度では焼き足りないので、27日に…

軍記・語り物研究会424

軍記・語り物研究会例会に出ました。久しぶりに早稲田大学へ入ってみたら、キャンパスは綺麗に整備されていて(しかし部外者にはまるでわかりにくい)、あの寅さんがたむろする学生に話しかけた辺りも、コンクリートで塗り固められていました。 参加者は二十…

慄然

昨日の朝刊(朝日 東京13版)を見て慄然としました。「「人生100年」の現実」という特集で、宗教学者や医学ジャーナリストが書いているのですが、その論の蕪雑さ、短絡性(生命に対する畏れがない)に、誇張でなくぞっとしたのです。約めて言えば、保険…

神楽坂

今成元昭さんの訃報に接しました。ちょうど平家物語の成立と日蓮遺文の関係について、『平家物語流伝考』(1971 風間書房)を読み返していたところだったので、衝撃でした。 今成さんはいささか暴れん坊の、論客でした。『方丈記』末尾の署名が長明でな…