日々雑録

七難隠す

朝日新聞日曜版に、「サザエさんをさがして」という連載があります。かつて同紙に連載されていた長谷川町子の4コマ漫画の中から選んできた1本をもとに、記者が書く時世評なのですが、今日の「肌の色への偏見 無批判に取り込んだ日本」には、どうしても反論…

自尊心

選挙戦もあと3日。駅前や宣伝カーの演説を聞いていると、何だかカネをくれる(くれた)話ばっかりのような気がしてきて、有権者としての自尊心が傷つきます。ある党は好景気になった、雇用も税収も保険料納入額も増えた増えた、と言う。賃金も上げる、教育…

続古今集

和歌文学大系38『続古今和歌集』(明治書院)が出ました。藤川功和・山本啓介・木村尚志・久保田淳の方々による校注本です。まず解説を読み、それから木村さんの担当した箇所の訳注を拾って読んでいきました。 最近の歌集の注釈を読みながら、本歌だけでな…

天正本太平記

李章姫さんの「天正本『太平記』の記事構成と霊剣」(「法政大学大学院紀要」82号)と、「天正本『太平記』巻27「諸卿意見被下綸旨事」における漢楚合戦記事をめぐって」(「日本文学誌要」95号 2017/3)を読みました。 太平記の諸本は平家物語…

軍記物語年表

軍記物語講座第1巻・第4巻に掲載する年表の、3回目の作成打ち合わせをしました。会場には、作成者の1人加美甲多さんが勤務する、跡見女子大学文京キャンパスの1室を借りて貰いました。私にとっては、高校生時代から60年近く桜の咲く校門の前を通りな…

夏野菜の炒めもの

夏の野菜は生で食べるものが多く、つい手間を省いてしまいますが、簡単に炒めるだけで目先が変わって美味しくなることがあります。先日、パセリの束が安く出ていたので買ってきました。まず水に漬けて活きを取り戻し、小房に分けて、ちりめんじゃこと塩で炒…

詐欺誤認

先々週のことです。午前10:30(詐欺電や勧誘電話のゴールデンタイム)、電話が鳴りました。いつもは留守電にしてあるのですが、ちょうど空調交換や本の編集で電話連絡の多い時だったので、うっかり出てしまいました。こちらが名乗ると、「◯◯のOでえす…

長門本平家物語

佐々木孝浩さんが、早稲田大学図書館蔵の18冊本長門本平家物語(巻1・2欠)について、フェイスブックで言及していると教えられ、ご本人に問い合わせました。 「ちょっと必要があって早稲田の平家の画像を眺めていたんですけど、題簽が小さくて、各冊末尾…

有朋

遠方から友人が上京したので、久しぶりにお喋りし、夜は近所の蕎麦屋兼呑み屋で呑みました。友人は30年前の教え子と昼食会をした帰りだそうで、私と話す間にも、彼女たちから繰り返し、楽しかったねメールが届いていました。 私との話は専ら、老老介護の体…

鬼灯

ほおずきを作れる子はもう少数派でしょうか。子供の頃、夏にはほおずきを作って鳴らしました。祖母に教わった作り方です。 赤い、提灯のような萼を天辺から8つくらいに裂き、折り返しててるてる坊主のような格好にします。片手で足の方を持ち、片手で頭のつ…

記述式

大学入試共通試験の新制度実施が迫ってきているのに、問題が続出しています。受験生はさぞはらはらしていることでしょう。英語の「聞く・話す」試験は、今まで試験会場校の負担がたいへんでしたが、民間組織に丸投げ、というのもどうかと思います。 国語や数…

手荷物検査

靴を履く機会が減ったら、なぜか外反母趾がひどくなり、痛くて眠れない夜もあるので、鼻緒のある履き物を履くことにして、30年前のビーチサンダルを探し出しました。ゴムとタオル地でできた、古典的なビーチサンダルです。 鳥取に赴任してすぐ、砂地を歩く…

好漢

一昨年の暮から昨秋にかけて、老舗の国文学出版社を「卒業」した編集者たちが、小さな2つの出版社を起ち上げました。その1つ、文学通信は当初はひとり出版社で出発しましたが、今は3人体制となり、すでに16冊の新刊を出しています。昨日の朝日新聞読書…

物々交換

楊梅ジュースを分けた御礼に、手作りの杏ジャムを貰いました。とろりとして、ほどほどの酸味が美味しい。何よりも色が美しいので、朝のヨーグルトに混ぜると目が覚めます。甘み控えめの表示で選んでも、大量生産品のジャムと手作りではなぜか甘みが違い、手…

選択

憲法改正を議論する党か、議論もしない党かを選ぶ選挙だ、と公言している党首がいます。今度の選挙は参議院定例の改選。そんなことが争点だと思っている選挙民はあまりいないでしょう。そもそも憲法改正が必要だと思っている人、殊にあの党首の提案する改正…

龍蛇と菩薩

森正人さんの『龍蛇と菩薩 伝承文学論』(和泉書院)という本が出ました。ほぼ同時に『国文学こぼれ種』(和泉書院 非売品)という記念出版もあり、後者はハードカバーなのに対し、前者はソフトカバーで持ちやすく、親しみやすいつくりになっています。森さ…

持続可能な

プラスチックごみを減らす努力がG20の主要な議題の一つで、その前に、レジ袋有料化やストロー節約がさも大きな政策であるかのように発表されました。既視感-森林保護のためと称して、マイ箸運動が推奨されたことがありましたっけ(実際は、割箸は角材を切り…

商売物

雨の合間を縫って、コンビニへ買い物に出かけました。狭い店で、店舗の真ん中にアイスボックスが置いてあるのですが、若者が6,7人、ぐるりとそれを囲んで談笑している。つまり、2本の通路の邪魔をしているのですが、買う物を選んでいる様子はなく、お互…

ルビー

大粒のルビーだ!箱を開けた瞬間、そう思いました。若い人からの贈り物、庄内地方の名産紅秀峰が届いたのです。手紙はついていませんでしたが、「お中元」の熨斗がかかっていたので、ああ忙しくしてるんだなあ、と思いました。 ふと、「印度の歌」が耳底に聞…

澤宣嘉旧蔵長門本

大谷貞德さんの「新出『平家物語』(長門本)の紹介」(「国語 教育と研究」58号 栃木県高等学校教育研究会国語部会)を読みました。ネットオークションで入手した端本の長門本平家物語(巻1~10のみ10冊)の書誌と、現存伝本の中での位置づけを述べ…

政子発給文書

田辺旬さんの論文2篇を読みました。「北条政子発給文書に関する一考察-「和字御文」をめぐって-」(「ヒストリア」4月号)と、「鎌倉期武士の先祖観と南北朝内乱」(「鎌倉遺文研究」 2018/10)の2篇です。 日本史の専門的評価を下すことはでき…

太平記の構想

大森北義さんの論文「『太平記』巻十一の主題と第一部世界について」(「古典遺産」68号)を読みました。「『太平記』始発部の歴史叙述と合戦記-正中の変-」(「古典遺産」63号 2014/3)に続けて、太平記の構想、作品世界の組み立てを探っていく…

資金繰り

エアコンを取り替えました。あいにくエレベーターの点検と重なり、朝から作業するというので、久しぶりに目覚まし時計で起きました。幸い、天候もよかったので、午前中には済みました。支払いは2週間後。生活費2ヶ月分です。ヤオナイ(博多方言で、ちょっ…

大名邸での生産活動

小寺瑛広さんの「旧徳川昭武庭園(戸定邸庭園)における生産活動」(「國學院雑誌」5月号)というレポートを読みました。徳川昭武(1853-1910)は最後の水戸藩主で、その私邸の戸定邸は松戸市にあり、庭園は国指定名勝となって、作庭当時の姿に復…

こまめ水

そろそろ熱中症予防の「こまめに水分を摂り、適度に冷房を・・・」という決まり文句を聞かされる季節が近づいてきました。スポーツドリンクは、あまりに体液に似ていて好きになれないので、自家製の予防水を工夫しています。定番は皮ごとざく切りにしたレモ…

大名小学校

博多の中心部、大名町にかつて、大名小学校という小学校がありました。公立ですから、ワルガキ(博多弁では「わるそう」と言います)も、商家の子も職人の子もいました。およそ100年前-この小学校に1人の男の子が転校してきました。みんなの目を驚かせ…

地震見舞

17日の朝も18日の夜も、ゆっくり長く揺れる地震を感じ、遠いけど大きいな、と思いました。17日は茨城で、18日は新潟・山形がたいへんだったようです。1日置いて友人にお見舞いメールを出しました。山形の菊地仁さん(中古和歌文学)と、新潟の鈴木…

風の家

銀行へ固定資産税の支払いに行きました。最近どうも、目に見えない値上がりがあるようで、年金だけでは2ヶ月が賄えないことが多くなりました(金融庁は、自民党には謝っても国会で謝る必要はない、いや、謝ってはいけない、と思います。老後の可処分資産を…

神楽歌の秘曲

中本真人さんの「神楽歌の秘曲「宮人」をめぐって」(「中世文学」64号)を読みました。大会発表も聴いたのですが、こうしてまとめられると要点がよく分かります。 神楽歌「宮人」は、楽師の家である多(おおの)氏に伝わる秘曲でしたが、多資忠が堀河天皇…

庭の山椒の木

山椒の木の苗を貰う約束で、友人(中世英文学が専門)と呑みました。焼鳥屋に入り、2人とも日本酒好きなので、日高見・上喜元・伯楽天・田酒・黒龍・仙禽・・・店の奨めに従って燗にしたり冷やにしたりして、5時間以上お喋りしました。話題は縦横無尽に飛…