日々雑録

体験的電子事情・その後

PCが夜のうちに凍結しました。ファイルが何も開けず、このところ、メールとレターパックで33人分の校正をやりとりしている最中だったので、慌てました。とりあえず古いPCを起動しましたが、送信済みのメールは読めず、書きかけの原稿も開けず、おろおろ。ど…

通夜

母方の叔父の通夜に出かけました。皮膚科の医者で、享年は101歳と1ヶ月と1日。幼年時に中耳炎をこじらせて以来、片耳が難聴だったため声が大きく、完全マイペースの人ー自分の思い込みに人を巻き込んで世を渡って行くようなところがありましたが、一方…

古都

平勢隆郎さんから、巴里便り第2弾が来ました。 [所長のお勧めに従い、歩いてあちこち訪ねてみました。すでにサンマルタン門を見ていますので、同じ凱旋門をということで、通りを西に進み、気の向くまま歩いていたら、ナポレオンが建てたいわゆる凱旋門につ…

巴里便り

東洋史の平勢隆郎さんからメールが来ました。国内よりも中国滞在の方が長いような人ですが、巴里暮らしは初めてらしい。大酒飲みです。少し長い巴里便りですが、許諾を得て転載します。[『平和の世は来るかー太平記』、頂きました。あらためて、日本はおもし…

遠くなりにけり

「ふる雪や明治は遠くなりにけり」という、中村草田男の有名な句があります。つくづく「昭和は遠くなりにけり」とは、NHKの土曜ドラマ「少年寅次郎」を見終えての感想です。山田洋次の原作を読んでいないので、あくまでTVドラマの印象ですが、全編、どうして…

小川町から秋葉原

久しぶりで古典籍大入札会に出かけました。タクシーに乗ったのですが、運転手が小川町郵便局も古書会館も知らず、遙か手前で下ろされ、周辺がすっかり高層化しているのでまごつき、ぐるぐる遠回りをしてやっとたどり着きました。連れと待ち合わせて、お目当…

源頼政

永井晋さんの『源頼政と木曽義仲』(中公新書 2015)を読んでいます。平氏が源頼朝に逐われるきっかけになった以仁王の乱については、平家物語は源頼政が発起人だったかのように語っていますが、その真相は不明でした。清盛からはほどほどに引き立てられ…

軽減税率

水道料の請求書が来ました。つくづく眺めて、生存に必要なものは消費税を据え置く、ということなら、水道料こそ8%のままであるべきでは、と思いました。軽減税率というけれど、基準がよくわかりません。昨日、ヒカリエで見ていると、イートインは特に区別…

冬のこまめ水

久しぶりに、午前中早い時間に地下鉄に乗りました。両側に男性が座ってタブレットやスマホで作業をし続け、苦しい思いをしました。知らず知らず両肘を張ってちょんちょん動かし、その都度隣接している私は圧迫されるからです。やむなく、さりげない風で押し…

ナギイカダ

3日は母の命日だったので、駅ビルの花屋で薔薇とガーベラの花束を作って貰いました。定年後に実現したかったささやかな贅沢の1つに、毎週、新鮮な花を買って活けることがあったのですが、実際の年金生活では、経済的にも時間的にもそんな余裕がない。おま…

レイ&ワ

静かな晩秋の1日です。2日間、警備と報道のヘリコプターがうるさくて、日当たりのいい縁側では読書もできませんでした。TVニュースで視ると、一昨日は6万人、昨日は12万人の人出だったらしい。感激する人々が次々画面に登場しましたが、最も共感したの…

読後感・3の1

村上學さんから、『平和の世は来るかー太平記』の読後感が、メールで送られてきました。村上さんは、『曽我物語』『義経記』の諸本や語り物の研究の大家です。短評ながらさすがに痛いところ、痒いところを衝かれましたので、許諾を得て紹介します。 [ 軍記物…

琉球の王宮

首里城が焼け落ち、沖縄の人たちの衝撃と悲しみが報道されて、胸が痛みます。ちょうどツンドクの山から、原田信男さんの『義経伝説と為朝伝説ー日本史の北と南ー』(岩波新書 2017)を引き抜いて読んでいたところでした。 本書は、中国大陸へ渡ったとさ…

私にあります

「責任は私にあります」あるいは「任命責任は(以下同文)」、私たちはこの言葉を何回聞いたでしょうか。しかし口から出る片端から消えていって、跡形もない。本来、この語はそういう性格のものなのか。重くて、2度3度とは口にしたくない言葉だと思うので…

蜜蜂の記憶

蜜蜂にも記憶があるのでしょうか。ここ数日、晴れた日の昼前には、我が家のベランダを、しきりに捜し物でもするように飛び回る1匹がいます。そう、例年ならば小菊がいろいろ咲き乱れている時季なのですが、今年は未だ蕾が出たばかり。やっと萼の縞模様が光…

体験的電子事情・後編

1900年代半ばくらいから、自分でPCを学んだ人たちの威勢がよかった時期がありました。自前のHPを持たない人をホームレスと呼んだりして、職場でもデジタル派とアナログ派のひそかな対立がありました。 我が家では電子手帳や電子時計などの試作品が持ち込…

郁子

敷地内で獲れたから、と郁子(むべ)の実が配られました。最近の植木屋は手間のかからない(葉が落ちない、虫や鳥が寄ってくる花実がつかない)、つまり季節感のないトネリコやヒイラギナンテンなどを植えたがりますが、ここでは楊桃や郁子をそっと植え込ん…

足柄

猪瀬千尋さん「新出今様琵琶譜 足柄三首、物様一首ー「関神」「滝水」「恋者」および「権現」についてー」(「国語と国文学」10月号)と、須藤あゆ美さん「物語を領導する歌謡ー『平家物語』における今様「滝の水」の機能ー」(「梁塵 研究と資料」32号 …

希臘の寝台

たしかギリシャ神話に、旅人を、身長に合わない寝台に寝かせる宿の話があったと思います。大男は小さな寝台に寝かせてはみ出す手足を切り落とし、小男は大きな寝台に寝かせて槌で手足をたたき伸ばすー文科相の言う「身の丈」とは、あの宿の寝台の寸法のこと…

赤松軍記と和歌

『太平記』の後を承けて、続々と軍記物語が生まれる時代がやってきます。応仁の乱の頃から各地で戦乱が起こり、それらを題材とした軍記物語を、研究者は一括して後期軍記と呼び、また室町軍記と戦国軍記に分けることもあります。近世以降は別に扱って近世軍…

南瓜

さきの大戦中に育った世代には、甘藷と南瓜はもう一生分食べた、と言って口にしない人がいます。私もそれに近い感覚かもしれません。現代の甘藷はお菓子のように甘く、スイーツとして加工すれば極上の食材なのですが、どうも高級感がない。当時、昼食に連日…

源平ナイト

同期の小島孝之さんから、しばらく別府の別宅(温泉掛け流しのマンションだそうです)に行っていた、とのメールが来ました。夫婦で赤間神宮の「源平ナイト」を観に行ったとのことで、写真が添付されていました。 赤間神宮の源平ナイト そう言えば、地元劇団…

積木的議論のために(6)

メディアを選ぶ、ということの条件が様変わりしつつあります。単に重要だというだけでなく、結果が大きく異なってくる、そして発信内容のみならず発信者の評価にもかかわってくる、との自覚が、いまどれだけの人にあるでしょうか。メディアなどと大上段に言…

まもなく木枯

今年の東京は少しずつ季節がずれています。長雨続きの後の快晴、陽光は温かいが風はまもなく木枯が吹くだろう、と感じさせ、でも未だ木犀の香りが街のあちこちに残っています。10月上旬と11月初めとがモザイクになっている。朝早くの舗道には、水木の赤…

紅葉の仙台

東北大学で開催された中世文学会に、日帰りで出かけました。3年間通った東北新幹線ですが、はやぶさに乗れば仙台まではあっという間。男体山は見えましたが、宇都宮駅は懐かしむ暇もなく通り過ぎました。東北大学のキャンパスは紅葉が始まり、ひっそりと静…

田端

仏蘭西からJ・ピジョ-さんが来日されたので、田端の文士村記念館で待ち合わせしました。風雨が激しく、傘を開いては歩けない瞬間もあるほど。記念館はがらんとしていましたが、数組の若い見学者が、文士ゲームのキャラクターを熱心に撮影していました。 少…

好日

昨日、久しぶりに大学図書館へ出かけました。入館ゲートが一新されていて、入館証が通用しない。焦りました。やっと入れて貰い、まず国文学誌の論文を渉猟、ゆっくり読みたいものはコピーを取ります。誰かもネット上でぼやいていましたが、近年は引用した相…

開催都市

高校の保健体育で、オリンピックの歴史を習いました。開催するのは国家ではなく都市である、とよくよく念を押され、学期末試験にも「開催するのは誰か」という問題が出ました。国家の利害や対立を超え、平和の理念を実現するための知恵だと聞いたような覚え…

能楽手帖

天野文雄さんの『能楽手帖』(角川ソフィア文庫)という本が出ました。現代でも演じられる能250曲の中200曲について、巻頭に「翁」を置き、その後、曲名のあいうえお順に、作者・上演史・展開(あらすじ)・素材・作意・演出などの項目を立てて、見開…

蕎麦猪口

今日から、朝のヨーグルトの器が換わりました。濱田友緒展で買った大ぶりの蕎麦猪口です。益子の伝統色と友緒さんのモダンなデザインがほどよくマッチした、掛合赤絵(益子らしい灰白色と黒の地に、柿に近い赤が効いています)。買う時は自分専用の小鉢に使…