ゆとり

ゆとり教育の検証が言われています。1980年代、詰め込み教育とか暗記主義、知識偏重と批判された従来の教育を大幅に変えようという方向で、学習指導要領の定める基準線が下げられ、週休2日制が導入され、一般には、学ぶ内容が少なく、薄くなったのだと…

かつての同僚

30年前の同僚の御子息から葉書が来ました。父君はあの当時、理科教育の教授でした。昨秋から夫婦で介護施設に入り、仲良く暮らしていたが、今年初めにインフルエンザに罹って体力が落ち、春に93歳で亡くなった、科学を学んだ者なので、死後は原子に戻る…

太平記の勉強会

必要があって、『太平記』の勉強を始めました。いま最も元気な『太平記』研究者3人に集まって貰って、研究の現状と、15年先まで残せる『太平記』研究を考えるとしたら、というテーマで勉強会をしました。 いま歴史学の方では、南北朝内乱のあれこれについ…

お伽草子と説話

説話文学会9月例会のシンポジウム「お伽草子と説話」を、聞きに行きました。永年この分野をやってきた德田和夫さんの、定年記念を兼ねたような企画で、盛会でした。岩崎雅彦さんの司会も上手でしたし、近年話の長くなった德田さんも今日は、ほぼぴったりの…

パワハラ

男の子のパワハラは分かりやすいが、女の子のパワハラは同性には分かりにくい、という話で、40代の知人(女性)と意見が一致しました。日大アメフトの例は、誰が見ても善悪がはっきりしていましたが、体操女子の例は一見、よく分からない。叩かれてもつい…

ブラックアウト

北海道の地震による大規模停電には、驚きました。各地に発電所があって、近辺に電力供給しているものだとばかり思っていたので、あんな広域(しかも雪の多い北海道で!)を1箇所でまかなっているとは想像もしていませんでした。送電の設備管理もたいへんだ…

オール◯◯

五輪は「錦の御旗」なのでしょうか。一大イベントには違いないし、経済効果や国際交流にはたしかに有益かもしれません。しかし所詮、イベントです。日常の、しかも未来に向けて蓄積が必要な分野を、犠牲にすべきではない。 大学の学事暦は大学ごとに決めてよ…

かぶる

大新聞、と言われている紙面で、「知ったかぶった」という語を見つけて仰天しました。知ったかぶりをした、という意味らしい。もともとこの語は「知ったか」+「ふり」で、「知った」+「かぶり」ではありません。動詞にするなら、サ変の目的語にするしかな…

就活

経団連会長が、新卒の採用日程を、経済団体が規制するのには違和感がある、と言ったことに原則共感しました。自由化した場合に生じる問題は、別途、対策を考えるべきでしょう。自由競争の資本主義なのだから、企業ごとの採用時期や方法はそれぞれで知恵を絞…

大和野菜

ようやく涼しくなりました。天気予報はここ数日暑いと言っていますが、日が短くなったので、夜が楽です。陽光が室内へ入るようになってきたので、ベランダの石榴や椿の鉢を窓際へ移し、もうしばらく日陰を作ることにしました。健気に咲く日々草の花を、毎朝…

既視感

鴻上尚史『不死身の特攻兵ー軍神はなぜ上官に反抗したか―』(2017 講談社現代新書)を読みました。昨年11月に初版が出て、既に19刷、帯によれば15万部突破だそうです。内容は、帰ってきた特攻兵、戦争のリアル、2015年のインタビュー、特攻の…

原民喜

梯久美子『原民喜ー死と愛と孤独の肖像』(岩波新書)を読みました。いきなり鉄道自殺に向かう場面から始まるので、読み進めるのがかなり重たく感じましたが、全体はドキュメント作家らしい、読みやすい本です。 原民喜の『夏の花』を読んだのはもう遠い昔で…

連歌の教養

伊藤伸江さんの論文「心敬発句考―『芝草句内岩橋上』の『源氏物語』関係句-」(「文学・語学」222)と、「心敬と慈円和歌―その受容と変奏―」」(「文学・語学」207 2013/11)の2篇を読みました。 前者は情報量が多いのと、抜刷を持ち歩いてあ…

『素敵な話』

昨日、本屋で買ってきた『看護師も涙した 老人ホームの素敵な話』(小島すがも 東邦出版 ¥税込1500)を1晩で読みました。書名がいやらしいが、ほんとに素敵な本です。まず本作りが素晴らしい。読みやすく、文中に出てくる福祉の基本用語には、頁の端に…

虫歯治療

歯医者で虫歯の手術をしました。区の地域包括ケア会議で出会った院長を見込んでこの歯科医院に通うことにしたのですが、ともすれば担当の歯科衛生士が治療方針を決めそうになるので、断固抵抗。院長が麻酔をかけて歯を削り、衛生士が患部を除いて詰め物をし…

南国酒家

古くからの知人と南国酒家で遅い昼食を摂りながら、お喋りをしました。家族の噂、趣味や健康、40年前の思い出話、国産航空機(MRJ)開発の難しさ、老後の住まいのこと・・・ 知人はかつて航空機の設計技師でしたが、41歳で妻を亡くし、小学生だった子…

平家語りの継承と保存

昨日、残暑の中を紀尾井町まで出かけ、「平成30年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」と銘打った、平家語りの公演を聴きました。当道音楽保存会代表の薦田治子さんが、地唄や箏曲演奏の若手3人と共に作った、平家語り研究会の2回目の成果発表で…

勉強会

源平盛衰記版本の勉強会をしました。乱版と呼ばれる、丁によって整版と古活字版を混ぜて刷った本は、どうして、何のために作られたのか、そもそも版本はどういう環境で作られたのか、をレクチャーして貰いました。慶長古活字版は講読用テキストとして作られ…

想像力の文化比較

『東の妖怪 西のモンスター 想像力の文化比較』(德田和夫編 勉誠出版)という本が出ました。ユーラシア大陸を東西から、怪異・妖怪の伝承を中心に据えて眺め渡す、と序言にはあります。今や妖怪が大流行の時代(決して暗喩ではありません)、関心をもつ人は…

野分のあした

台風が過ぎて、朝のベランダは狼藉そのものでした。一抱えもある梔子の鉢2つ、石榴の大鉢1つが転び、デッキブラシが飛び、鶏頭の苗は倒れ、小菊の茂みはざんばら髪のようになり、アゲラタム(郭公薊)も揉まれてよれよれになっていました。梔子に頼ってい…

ブルーベリー

後輩から手摘みのブルーベリーを1籠頂きました。定年後の夫が、屋敷内で育てたから、とのことです。輸入物が多くなって、年中見かけるブルーベリーですが、やはり摘みたては、口に入れると果実が話しかけてくるようです。 追っかけて、長野の友人から、「黒…

源平の人々に出会う旅 第19回「太宰府・玄昉」

寿永2年(1184)5月、北陸の合戦で平家軍は惨敗します。都では、戦乱の収束後に天皇の伊勢神宮行幸を行う旨の勅命が出ます。伊勢神宮行幸は、藤原広嗣の乱(天平12年(740))の鎮圧の際に、聖武天皇が初めて行いました。 【太宰府政庁跡】 聖武天皇の朝廷で…

読書会

岩波文庫の『西行全歌集』(久保田淳・吉野朋美校注)が2013年12月刊行以来、すでに10刷となり、一部改訂を加えたとのことです。拾遺歌を4首増補し、『山家集』の注に参考歌が増えました。さすが西行の人気は大したものです。文庫本で全歌集、とい…

子馬鹿

9月になりましたので、ヘッダーを秋仕様に替えました。昭和12年の晩夏の日付がある、色鉛筆のスケッチで、親の家を処分した時に出て来た1枚です。南瓜、西瓜、トマト、昔の野菜はこんなに小さかったのです。亡父は絵を描くのが好きで、子供の頃、日曜日…

小磯の浜

新村衣里子さんの論文「『梁塵秘抄』347番歌の「小磯の浜」の解釈をめぐって」(「成蹊國文」51号)を読みました。「紫檀赤木は寄らずして」「胡竹の竹のみ吹かれ来て たんなたりやの波ぞ立つ」と歌われた「小磯の浜」は、現在、特定の地名ではないとさ…

レモン

スーパーで、レモン10箇入り1袋を¥298(+税)で売っていたので、思わず買ってしまいました。小粒で皮の厚い、つまり国産品です。熱中症予防水には皮ごと漬けるので、国産品がいい、そう思って、早速空瓶を並べ、5日分を作りました。水150mlに…

書物と権力

前田雅之さんの『書物と権力―中世文化の政治学』(吉川弘文館)という本が出ました。博学で無類の読書家である前田さんの著ですから、話題は広い。目次を摘記すると、古典的公共圏の成立、『風雅集』『玉葉集』の贈与、『源語秘訣』の変遷、延徳元年の実隆と…

2つの問題

医大の入試で不正(点数操作は不正行為です)があったことと、女性医師数の適正比率は、まったく別個の問題です。さらに言えば、医療界での性差別問題、出産・育児を抱えた女性の働き方問題も、一旦切り離して議論した方が建設的でしょう。 入試の点数操作は…

農業高校

大学院を出てすぐ、都立の農業高校に勤めました。教採は合格したのですが、博士課程出女子を現場ではなかなか採用してくれず、留年届を出し、非常勤先の約束も決まった3月29日、明日面接をするから履歴書持参で来い、と電話がかかってきました。もう履歴…

宮古島のランチ

宮古島のシェフが独立して店を出しました。40年前に亡くなった親友の次男坊です。もともとフランス料理を修業して、30代で関西空港の近くに夫婦で店を出したのですが、沖縄へ行ってみたくて宮古島のホテルに就職、そろそろ管理職の声がかかるようになり…